第7話
フヴァル
西暦985年9月、臆病王マーティンの長男フヴァルが父からボヘミア王を継承した時、フヴァルは既に50歳になっていた。謙虚で非情、そして好色なこの人物はなによりもその酒浸りな生活で知られていた。長い父の治世の影で王太子として王位を待ち焦がれた男は、そのストレスにより酒に溺れていたのだった。ようやく待望の玉座を受け継いだ時には彼の体はその荒んだ生活により病に蝕まれていた。即位後、すぐに誰もがその治世はすぐに終わると思っおり、その予想は間違っていなかった。
ボヘミア王フヴァルの短い治世の中で一番大きな業績は、「ミルツェニア大族長領請求戦争」に勝利し、ミルツェニア大族長改めマイセン公爵領を獲得したことであろう。これはプラハ公爵領、モラヴィア公爵領を長く統治してきやボヘミア王国拡大の第一歩となる。
次いで大きな業績はチェコ文化を改革して「丘の住人」の伝統を追加したことだろう。これによりプラハの丘にある王都はさらなる発展を遂げることになる。
即位後に病はすぐに治癒していた王であったが、西暦990年7月、彼の体は「衰弱」し始める。死期が近いことを察したフヴァルは5人の息子たちに称号を授与した後、翌991年9月、ボヘミア王フヴァルは56歳でこの世を去る。在位期間6年、先王である父の影に隠れ、酒に溺れた王の短い治世であった。
この記事はParadox Development StudioのCrusader Kings IIIをプレイした記録を基に筆者の妄想を加えて捏ね繰り回した物語です。攻略などのお役には立ちません。また、プレイに際してはJapanese Language Modを使用させていただいております。ゲームの開発会社様及び日本語化に尽力された翻訳有志の皆様に感謝と敬意を表します。